うきは市と田主丸町の子どもたちにネイティブ英語の環境を!
- Misa School
- 福岡県うきは市浮羽町朝田404-1
- ■代表者: ディン トゥイ チャン
- ■創業: 平成31年1月1日
- ■補助金採択日: 令和2年5月29日
- ■TEL: 0943-80-4436
個人教室だからできる細やかな指導
うきは市と田主丸町で「Misa School」を運営するのはベトナム出身のディン・トゥイ・チャンさん。ハノイ大学で日本語を専門で学んでいたチャンさんは、大学3年生時に文部科学省の奨学金留学生に選ばれ来日。茨城大学を卒業後、一時帰国するも、うきは市の会社に就職するために再び来日する。チャンさんと田主丸町を繋いだのはうきは市で開催されたベトナムフェスティバルのイベントだった。田主丸町からも来場者が多い人気のイベントで、すでにうきは市でMisa Schoolを運営していたチャンさんは、田主丸町でも開校してほしいという多くの声に押されて2校目となるMisa School田主丸校を開校。2校とも下校後すぐに通えるように小学校の近くに教室を構え、個人教室ならではの少人数レッスンで細やかな指導が受けられると保護者にも評判だ。
全国から受講ができるオンラインレッスンに希望!
幼児から一般大人まで幅広いクラスを展開し、アットホームな雰囲気の中で学べる語学スクールとして地元で人気が高まっていた「Misa School」。生活に密着した「使える」英語をモットーに講師には英語のネイティブスピーカーを揃える。しかし、今回のコロナ禍で一時休校となるなど厳しい状況に陥ったが、ホームページ内にオンラインレッスンの予約ができるシステムを組み込んだことが功を奏した。自宅からオンラインで気軽に受講できるため、スクール生はうきは市や田主丸町に限らず、全国から受講が可能だ。さらに、これまでは曜日や時間の都合で通えなかった人も講師とスケジュールが合えば、スクールの開校時間外でもレッスンを受けることもできる。そして、英語の他にも中国語、韓国語、ベトナム語などを学ぶことができるなど、まさにピンチがチャンス! いまだに大きな経営打撃は受けているが、打開策はありそうだ。
コロナ禍の影響について教えてください。
開校直後に休校措置で売上が0に…
本当に大変でした。本業の通訳・翻訳業については、早い時期から影響が出始め、2020年1月〜2月の売上は前年同月比で半減、3月頃にはすでに休業状態となりました。Misa Schoolも緊急事態宣言が発動された4月以降は臨時休校措置を取っており、スクールの売上はついに0円となってしまいました。うきは校開校から1年3ヵ月、田主丸校は開校からわずか2ヶ月で休校という厳しい状況でした。このような状況下でも教室の賃料や外国人講師たちの賃金支払いはかかりますので、その捻出に苦労しました。
補助金で取り組んだことを教えてください。
子どもたちもオンラインレッスンで学習
これまで実施していた教室でのグループレッスンができない状況でしたから、オンラインレッスンができるwebサイトを開設しました。同時に、母国のベトナムやアメリカなどから仕入れた食品や雑貨、教材類を販売するECサイトの準備も進めています。オンラインレッスンは、最初は双方に戸惑いもありましたが、学校の授業もオンライン対応になり、子どもたちは徐々にオンラインで学習する環境に慣れてきたようです。子どもたちが海外の講師と楽しくレッスンを受けている様子を見て、少し安心しました。今は人数を制限したり換気をしたり、感染対策をした上で教室でのレッスンを再開しています。
補助金申請は大変でしたか?
外国籍の事業者も活用できる補助金制度
スクールの開校以来、これまでも困ったことがあると田主丸町商工会の方が随時相談に乗ってくださいました。今回もコロナ禍でかつて経験したことがないほどの経営的ダメージを受けてしまい、ご相談させていただいたところ、こちらの補助金制度を紹介して下さいました。申請書類の作成はすべて日本語ですから、何度も面接や書き直しをして大変でしたね…。でも、申請にあたっては田主丸町商工会の担当者の方が親身になってサポートしてくださいました。このように、外国籍の事業者も活用できる補助金制度があって、本当に助かりました。今後の経営についても明確なアドバイスをいただけて、とても良かったです。
語学と異文化に触れる文化交流の場
Misa Schoolでは、語学の習得以外にもハロウィンやイースター、クリスマスなど、さまざまな国の文化に触れる各種イベントを定期的に開催している。チャンさんが築いた在日外国人によるコミュニティとの強い結び付きもあり、英語にこだわらず他の言語にも対応した国際性豊かな文化交流の場となっている。さらに自社サイト内にベトナムやアメリカなどの食品や雑貨、教材などを購入できるショップもオープン予定だ。
現在は再開している教室のスクールも感染対策で少人数制となり、1クラスの受講生の人数が限られている。そのため、やはりオンラインレッスンによる受講生の募集は不可欠である。うきは市や田主丸町、そして全国にどのようにMisa SchoolをPRしていくのかが経営回復のカギとなる。