安いだけではなく、さらに“来る価値”を付加したサロンへ

オーガニックヘアカラー専門店 彩
久留米市田主丸町田主丸558
■代表者: 小御門 秀樹
■計画承認日: 2021年5月7日
 

事業内容

シャンプーはマシンでの自動化、ヘアブローはセルフサービスにすることで、高品質なオーガニックのカラー剤を使ったカラーリングを、低価格で実現。現在は光脱毛器を導入して、男性向けの脱毛サロンも併設している。

About us 会社概要

良いものを提供したいから、落とせるコストは落とす
一般的な美容室でヘアカラー(全体染め)を頼んだ時の、およそ半額程度でカラーリングできる――そんな驚きの料金を実現したのが、「オーガニックヘアカラー専門店 彩」です。手ごろな理由は、シャンプーとヘアブローにあります。
カラーリングはプロの美容師が担当し、染め終わったら全自動のシャンプーマシンで髪をすっきりと洗い上げ、仕上げのブローはセルフ。美しく仕上げる必要があるところはプロの手で行い、その他をマシンやお客様の手にゆだねることで、この価格を実現しているのです。カラーリングの薬剤はオーガニック製品を使い、セルフブローの時はずらりと揃ったスタイリング剤を好きに選んで使えるので、低価格のうえに髪に優しく、お客様の満足度も高いシステムになっています。
オーナーの小御門秀樹さん。「一般的な美容室だと、美容師にお客様がつきますが、ここは金額と薬剤にファンがついています。もし多店舗展開した場合も、クオリティが維持しやすい業態なのです」。 低価格なうえに「質が良くて丁寧」も目指す
思い立った時に行きやすい価格帯で仕上げはお客様の手なので、回転率が高そうに思われますが、小御門さんが心掛けているのは「丁寧さ」。「バタバタすると、必ずお客様に伝わります。立ち上げ当初は予約を受けられるだけ受けたこともありますが、すぐに低価格かつ丁寧に対応する方針に切り替え、リピート率が上がりました」。
自分の仕事が時間に追われないように、予約を詰めすぎない。何かあった場合の予備の時間を確保する。心にも時間にも余裕を生むためには、「1時間に2人まで」とわかったそうです。
そんな小御門さんはコロナ禍によるお客様の減少に直面し、新たな一手を打つことにしました。脱毛サロン、それも男性をターゲットにサロンをつくろうと考えたのです。「時代は変わり、今は高校生でもサロンに行きます。田主丸町にはまだあまりない業種なので興味が出ました」。もちろん、この脱毛サロンも小御門さん“らしさ”が詰まったシステムでした。




Management Innovation 経営革新

●完全セルフの脱毛サロン
料金設定を、学生でも来やすい価格帯に設定したくて、完全セルフとしました。また、私が男性なので、頼まれれば同性に対応するのはいいとしても、女性に施術はできません。親が子どもに機械をあてられるようなシステムのほうが融通がきくのではと考えました。

●ターゲット想定
当初は10代から30代の男性をターゲットにしていました。しかし、実際にはボリュームゾーンは20代。40~50代も想定以上に来店されました。男性は紹介でヒゲ脱毛を選ぶ方が多くいらっしゃいます。
●補助金で導入したもの
業務用の光美容器ピクシーを導入し、店舗改装を行いました。やはり業務用は高価ですが、効果があると感じています。店舗改装は、セルフで気兼ねなく脱毛できるように、店内をカーテンで間仕切りました。 ●今回申請しての率直な感想
オーガニックヘアカラー専門店のほうでは、白髪染めのお客様が圧倒的に多くいらっしゃいます。彼らは子どもに投資をする方が多いと感じるので、ビジネスとして良いモデルになるのではと、申請書を書くことで客観的に気づけました。

Future その後の展開と未来への展望

各ジャンルのスペシャリストが集まったサロン展開へ
「今後は今あるこの店舗の上階にもスペースを借りて、脱毛だけでなくネイルやまつエク(まつげのエクステ)、ヘッドスパが受けられるビューティーサロンをオープンさせたい」と小御門さん。それぞれの分野のスペシャリストは小御門さんが雇うのではなく、個人事業主として入居してもらう算段。初期投資や設備投資の相談、経理、確定申告の相談などに乗り、個々人で店を経営するノウハウが得られるのが狙いです。「個人経営の不安やネックを取り除きつつ、独立する面白みがわかるはずです」。

「自分」という付加価値をつけたい
さらに「喜ばれるために仕事をしたい」と小御門さんは付け加えます。美容室やサロンでは、事前にメニューを決めて臨むこともあれば、後からスタッフに「トリートメントは、スタイリング剤は」とプラスの提案を受けて戸惑うことも多くあります。「それは本当にお客様のためなのか、というのは、常に問いかけたい」と小御門さん。
続けて、「来店される方に、ただ美容メニューを提供するだけでなく『僕』という人間での付加価値を付けたい」と話します。小御門さんは美容師以外にFPの資格も持っていて、お客様の保険の相談に乗ることもあるそうです。「そういう、本来の目的以外で喜んでもらえると嬉しいですね。ちなみに今は別の資格を取るべく勉強中です」。
コロナ禍でお客様が著しく減少した時もありましたが、小御門さんは「これを乗り切れば」と希望を持ち、新しい展開を日々仕掛けています。

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