地元の旬を召し上がれ! 野菜が主役のカフェごはん
耳納連山に湧く“隠れ家温泉”で、心と体の癒しを提案

株式会社 みのう山荘
福岡県久留米市田主丸町森部1206
■代表者: 福嶋 智巳
■創業: 平成15年5月1日
               
■補助金採択日: 平成28年7月15日
■TEL: 0943-74-1268
             
■支援内容: 小規模事業者持続化補助金

温泉に絶景…、田主丸の豊かな自然を肌で感じる

自噴・掛け流し・源泉100%と、良泉の条件をすべて満たす「みのう山荘」。果樹園や工房などが立ち並ぶ「山苞の道」の先にある、知る人ぞ知る人気の温泉施設だ。
代表の福嶋さんの父は、井戸や温泉の掘削事業を長年手掛け、温泉の神様とまで呼ばれた人。福嶋さん自身も家業の温泉掘削事業を手伝いながら、温泉に関する知識を深めていった。
その後、自らも温泉施設を開業するにあたり選んだのは、耳納連山の中腹800mの高台。草木が生い茂る山を開墾し、1800mほどボーリングしたところで、勢いよく温泉が自噴した。
湯量は豊富で、男女別の露天付き大浴場、5室の貸切風呂はすべて源泉掛け流し。湯船に注がれる少し熱めの温泉は、水で薄めていない源泉100%の証といえる。
800mの高台から見渡す景色は素晴らしく、眼下にはのどかな田園風景が広がっている。湯船につかりながら、緑豊かな筑後平野を望む。心と体を解き放ってくれる、穏やかな光景が待っている。
この絶景は、併設のカフェからも楽しめる。素晴らしい眺望や店内の雰囲気は、温泉施設に併設するカフェとは思えないほど。今回の小規模事業者持続化補助金の事業により、メニューも野菜を中心とする華やかな料理に一新。カフェだけでも訪れたくなる、魅力的な空間となっている。

良泉にゆるりと浸かり、景色を堪能…贅沢な時を過ごす

地下1800mから自噴する天然温泉
田主丸自体は温泉地というわけではないが、温泉の神様が掘り当てただけに、「みのう山荘」の温泉はピカイチ。過去には、「温泉ソムリエが選ぶ福岡の日帰り温泉施設」の第1位に輝いたこともある。
源泉温度は50°Cで、自噴する温泉の湧出量はなんと毎分250リットル。少し熱めだが、加水して温泉成分を薄めるようなことはせず、源泉そのままを湯船に注ぐ。
また湯量が豊富なため、男女別の大浴場は露天も内湯も掛け流しで、貸切風呂に至ってはコインタイマーで毎回お湯を入れ替える。温泉は、鮮度も大事。ここでは質の良い温泉を、新鮮なうちに楽しむことができる。
湯上りには、肌がさっぱりツルツルに。「疲れが取れる」「いつまでも体がポカポカする」と、定期的に通う客や、福岡市内から1人で訪れる常連客も多い。

刻一刻と移ろう景色…眼下に広がる田園風景
耳納連山の中腹、800mの高台にある「みのう山荘」からは、筑後平野を一望することができる。
青空がすっきりと晴れ渡る昼間、平野が赤く染まる夕暮れ、そして明かりが灯る夜…と、その眺望は1日のどの時刻を切り取っても美しい。 緑の平野のなかを真っ赤な電車が走る様子は、まるで絵本の世界。空の青と、平野の緑、そして電車の赤が、鮮やかなコントラストを描き出す。
夜景は決してきらびやかではないが、特長は広い範囲を見渡すこと。眼下に優しい明かりが広がって、穏やかな気持ちにしてくれる。




小規模事業者持続化補助金を申請しようと思われたきっかけは?

そろそろ施設の整備と一緒に、カフェメニューをガラリと変えてみようかと考えていたところ、知り合いの方から補助金のことを教えてもらい、さっそく商工会の経営指導員さんに問い合わせたんです。そこから、進めていたプランを経営指導員さんに見てもらって、いろいろとアドバイスをもらいながら、補助金の申請まで支援していただきました。

小規模事業者持続化補助金の計画内容

Q.事業の内容は?
「自然のぬくもりを感じることができる温泉と食材による癒しの提案」ということで、まずはカフェメニューを刷新しました。
もともと地元の名店・吉井十八さんに協力してもらって、幻の豚と呼ばれるトウキョウXを使った料理などを提供していました。私自身がお肉が大好きなので(笑)、肉料理には自信があったんです。
しかし、その知り合いから「女性客を呼びたいなら、野菜にもこだわるべき」と説得されました。そこで、地元の野菜をふんだんに取り入れようということになり、今では契約農家さんから新鮮な野菜を仕入れています。
また知り合いが6次産業化を専門にしているので、うきはの蕎麦農家さんや農事法人組合などを紹介してもらい、うきはの蕎麦も取り入れることにしました。
地元の旬の素材を使った完全無添加の料理で、お客さまに“癒し”を感じてもらえればと思っています。

カフェで使っている食材などをお持ち帰り用に販売しているのですが、そのパッケージも改善しました。「みのう山荘」のロゴをあしらった、シンプルなモノトーンのデザインです。お洒落なパッケージにしたことで、自宅用だけでなく贈り物にもしていただけると考えています。

このほか、一部施設の整備もできました。もともとうちは山を切り開いているため、坂道が多いんです。自然を満喫できる環境なんですが、その反面デメリットになってしまう所もあって…。
そこで、坂道の階段に手すりを整備し、お客さまの安全に配慮しました。今後も施設内の整備には気を配っていきたいですね。

Q.将来の展望は?
今後もオリジナル商品を充実させていきたいので、ブランディングは欠かせません。メニューや価格、パッケージなど、いろいろな点でのブランディングを進めていきたいと思っています。
1人ではブランディングの進め方など分からないことが多いので、これからも指導員さんには相談させていただこうと思っています。

小規模事業者持続化補助金の活用により期待できる効果

メニューを変えたことにより、もうすでに女性客から好評をいただいています。野菜を主役にすると、料理が華やかになるんですね。見た目がカラフルになり、とってもお洒落に仕上がっています。前から使っていたトウキョウXや、うきはのブランド豚・耳納いーっとん豚も使っていますが、たくさんの野菜と一緒にお肉を食べるためヘルシーなんです。
ゆっくりと料理を楽しまれるお客さまが増えて、自然の中での癒しを感じて頂けていると思います。

お客さまの反応も良くなりましたが、スタッフの意識も変わったように思います。
ブランディング効果により、カフェの料理や雰囲気がお洒落になったためか、ウキウキして働いてくれています。料理を担当するスタッフのやる気もアップしました。
最近では、スタッフとお客さんが仲良く喋っている姿を良く見かけます。うちは、平日に1人で来店される常連客も多いんです。料理や景色のほか、スタッフとのおしゃべりを楽しみに来ていただけるようになると嬉しいですね。
お客さまのための改善のはずが、スタッフにも良い効果をもたらすことができ、本当に良かったです。

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誰かに贈りたくなる!素敵なオリジナル商品たち
カフェメニューを一新するに当たり、食材だけでなく、九州のいろいろな調味料や調味オイルにも出会いました。その中でもとくに気に入った蕎麦と菜種油、マヨネーズをお持ち帰り用としても販売しています。
蕎麦と菜種油は地元のうきは産、そしてマヨネーズはうきは産の菜種油と鹿児島産の玄米黒酢を合わせたもの。どれも本当にオススメできるものばかりです。
「みのう山荘」のロゴを入れたお洒落なパッケージで、ちょっとしたお土産としても喜んでいただけると思います。田主丸は観光客の方が多いので、これからもオリジナル商品を充実させていくつもりです。

旬のフルーツを使う、華やかなスイーツの数々
料理だけでなくスイーツも、素材や見た目にこだわった女性好みのものにしています。
地元のブルーベリーを使った「贅沢ブルーベリーパルフェ」は、フレッシュなブルーベリーをはじめ、ブルーベリーシャーベットやブルーベリーソース、ぶどうのシャーベットや生クリーム、バニラアイス、フルグラを何層にも重ねたもの。旬のブルーベリーを使うので期間限定なんですが、とても美味しいんですよ。他の季節でも旬に合わせたデザートを準備しています。 また「うきはん茶タルト」や「うきはん茶ラテ」など、うきはのお茶を使ったスイーツも人気です。甘い中にも、ほろ苦いお茶の風味を感じられます。生クリームにも負けない、濃厚なお茶の風味を楽しんでいただければと思います。

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