農家をサポートし、故郷の田園風景を守る…
楽しい農業を広めたい!農業用機械のレンタルサービス
- 株式会社 ヨシタケ
- 福岡県久留米市田主丸町豊城1767-6
- ■代表者: 吉武 宏一
- ■創業: 昭和49年2月6日
- ■補助金採択日: 平成30年7月19日
- ■TEL: 0943-72-2145
- ■支援内容: 小規模事業者持続化補助金
農家の強い味方!何かあれば「ヨシタケ」へ
昭和29年、合資会社として農業機械の販売に乗り出し、昭和49年には株式会社を設立。「株式会社ヨシタケ」として、新たなるスタートを切った。
その後、昭和60年頃からは農業機械に加え、住宅設備の設置や修理も手がけるなど、地域に密着したサービスを提供している。
農業が盛んな田主丸には、農機具販売店が数多く存在する。
「株式会社ヨシタケ」の商圏にもJAや各メーカー営業所、さらには中小事業者など、同業他社が林立する県内屈指の激戦区ではあるが、こちらでは長年の経験による知識や技術、丁寧なアフターサービスで、他社との差別化を図っている。
創業者である先代はもともと農業を行っており、周囲にも農家が多い。
それゆえ農家の実情をよく理解し、実際に農業者が必要とするサービスを把握。
一級農業機械整備士による「定額制の修理請負」や、中古農機具の販売・買取など、独自の取り組みが際立っている。
なかでも注目したいのは、修理などのアフターサービス。
農業機械は、泥や水の中で使うため故障が多い。
こちらには国家資格を持つ一級農業機械整備士が2名在籍しており、例え廃盤になった部品でも業者仲間から取り寄せ、あるいは自社で制作して対応。
古くなった機械でも、安心して長く任せることができる。
「何かあると無条件でうちに電話をかけてくれる方も多いですよ」と、専務。
その言葉通り、農業機械と住宅設備に精通した同社は、地元農家にとって欠かせない存在。
創業した先代の頃より、親・子・孫の三世代に渡る長い付き合いの顧客も多い。
適切なサービスで、農家を徹底サポート
ベストな状態でシーズンを迎える!「定額制の修理請負」
「株式会社ヨシタケ」のサービスで好評なのが、「定額制の修理請負」。
これは「株式会社ヨシタケ」独自のサービスで、加入すれば年に何度でも無料で修理を依頼でき、費用を抑えられるうえ、出張費もかからない(部品代のみ負担)。
農業機械は、年間を通して使うものではない。
例えば田植え機なら田植えの時期だけ使用し、シーズン以外は倉庫で保管される。
ゆえにシーズンが到来し、使って初めて故障に気づくことが少なくない。
そこで「株式会社ヨシタケ」では「定額制の修理請負」に加入し、シーズン前にあらかじめ機械をメンテナンスすることを推奨している。
故障する前の早めのメンテナンスは、定額制だからこそできること。
ベストな状態でシーズンを迎えられるうえ、定期的なメンテナンスをすることで機械を長く使っていただける。
万一シーズン中に故障した場合でも優先的に修理する。
年に一度しか来ない“農作業の適期”を逃さないようサポートする。
農家に近い「株式会社ヨシタケ」ならではのサービスだ。
売っても良し、買っても良し!中古農業機械に独自のルート
最近では農業機械の価格上昇や耐久性の向上により、中古農機のニーズが高まっている。品質の良い日本製は海外市場でも人気が高く、国内でさえ求めやすい中古農機は見つけにくい状況だ。
しかし、日本各地に同業者のつながりを持つ「株式会社ヨシタケ」では、顧客のニーズに合う中古農機を販売。
地域により生産する農作物がちがうため、必要とする機械も異なってくる。
遠方の同業者であれば顧客ニーズが異なるため、互いに融通できるのだ。
また、「株式会社ヨシタケ」は中古査定事業所としても認定。
中古査定士の資格があるため、中古農機を適正価格で買い取ることができる。
不要になった農機を下取りすることで、新しい機械を購入する農家の負担を減らす。
こちらもまた農家に嬉しい、農家目線の取り組みといえよう。
小規模事業者持続化補助金を申請しようと思われたきっかけは?
「草刈り機のレンタルやリースはないのか」と、付き合いのある造園業者さんに言われたのがきっかけです。
建機のリース会社では、個人でいきなり行っても借りられないことが多いんですよ。
そこで、個人で簡単に借りられる農機レンタルにはニーズがあるのではないかと思いました。
小規模事業者持続化補助金の計画内容
Q.事業の内容は?
「農業用機械のレンタル事業の開始」です。
まずは、ミニ耕うん機のレンタルを始めました。
畑などの耕うん作業など、スポット的な仕事に使ってもらえればと思っています。
農業用機械は常時使うわけではなく、レンタルで十分なものも多い。
そういった機械を簡単な手続きで貸し出せば、ニーズがあるのではと考えました。
もちろん農家さんだけでなく、非農家さんにも使っていただきたいですね。
最近の農機は高価なものが多いので、新しい機械を購入するのが難しい農家さんも多いと思います。
いきなり購入するのではなく、まずはレンタルで試していただければ。
また近頃は、農業を止めた非農家さんが所有する休耕田が問題になっています。
手入れしないと、田畑は荒れる一方です。非農家さんにとって農機の使用はハードルが高いかもしれませんが、うちなら最初にきちんと使い方を説明できます。
もちろん使っている途中に故障した場合は、すぐに駆けつけます。
今回の農機レンタルは、非農家さんにとっても使い勝手の良いサービスとなっています。
安心してご利用いただきたいですね。
補助事業としては、レンタル用農業機械を展示するスペースを設置しました。
今までは倉庫だった場所を整理して、オープンスペースに変えました。
国道から見える場所なので、展示スペースにはもってこいだったんです。
また、国道沿いに電光掲示板を設置したりもしています。
おかげで「レンタルを始めたんだね」と、お客さんから声をかけてもらうことが増えました。
これまでにお付き合いのなかった非農家さんにも知っていただきたいので、広く告知することが大事だと思っています。
Q.将来の展望は?
今後は、レンタル機の種類を充実させていくことが目標です。
すでにミニ耕運機は導入しておりますが、小物からトラクターまで、いろいろ揃えていきたいですね。
最近は趣味で農業を始める方が増えており、農業機械のレンタル需要は増え続けると思います。
今まで農機を使ったことがない方にも、気軽にレンタルで利用してもらいたいですね。
嬉しいことに、レンタルで実際に使ってから購入につながったケースもあります。
便利さを実感してもらって、「これだったら買いたい」と思ってもらえると良いですね。
小規模事業者持続化補助金の活用により期待できる効果
先ほど挙げたように、レンタルから購入につながるのも大きな効果です。
このほか、レンタル自体による売り上げ増加も期待できます。
うちは1日から貸し出しますし、支払いは現金でお受けします。
複雑な書類や口座を準備するなど面倒な作業は不要ですので、気軽にご利用いただきたいですね。
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故郷の美しい田園風景を後世に残したい
最近は田主丸を車で走っていると、あちこちに荒れた耕作放棄地を見かけるようになりました。
車道に面した広い田畑は使い勝手が良いため、きちんと手入れされています。
問題は、山の方の狭い田んぼです。
おじいちゃんやおばあちゃんが、家族のための野菜を細々と作っていたような畑ですね。
そういった場所が、耕作放棄地となって荒れています。
そういうのを見ると寂しくなりますし、もったいないと思います。
田畑が荒れてくると、周囲から苦情が出ます。
風景もですが、人の心もギスギスしてくるような気がします。
きれいな田園風景は、人の手が入ってこそ。
当たり前の風景ではないんですね。
農機のレンタルサービスには、耕作放棄地をどうにかしたいという思いもあります。
市販の小さな草刈り機では1日かかる作業も、常用草刈り機ならあっという間に終わります。
一般の方には馴染みのない農業機械ですが、こういった便利なものを利用して、故郷の田園風景を残していってもらえればと思います。
多くの人に知ってもらいたい、農業の喜び
うちのお客さんにも野菜を作っている方が多いんですが、ものすごくイキイキしている方が多いんですよ。
しかも、小規模なところの方が楽しそうなんです。
「たくさん採れたけん、あげるよ」って言って野菜を持ってきてくださいますが、スーパーの野菜とはまったく違う。美味しいですよ。
でも、残念なことに、歳をとると畑を耕せなくなる。
働いている息子さんや娘さんに頼んでも、農作業の経験のない人には難しいんですね。
働いていると、休みの日に親の農作業を手伝うのは億劫ですし。
それもあって、うちではレンタルサービスにミニ耕運機を導入しました。
農作業の経験がない息子さんや娘さんが簡単に畑を耕せたら、お年寄りが畑を続けられるようになると思って。
農業って、やりだしたら楽しいんだと思いますよ。
野菜を作っているお客さんたちの顔をみれば分かります。
そんな方の子供さんたちにも、農業の楽しさを知ってもらいたいですね。
なぜ親が狭い土地でも農業をするのか、採算度外視で野菜を作り続けるのか…。
いろんなことが親子で分かり合えるようになると思います。